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More model information国指定文化財
この銅造如来座像は偏袒右肩の衲衣をまとい結跏趺坐した銅造の如来坐像で、像高は24.2cmを測ります。
髪際は正面を水平線とし、左右こめかみにかけて緩く弧を描いています。肉髻はなだらかに髪際より隆起し、螺髪が鋳出されています。 尊顔の目鼻立ちの彫りは浅く仕上げられています。眉間に白毫珠を納めるための円孔がみられますが、白毫は欠落しています。耳は大きく肉厚で、耳朶は環状を呈して通貫しています。首には三道が鋳出され、胸部は厚みがあります。
右手は屈臂して掌を前方に向けた施無畏印で、第3指が一部欠損しています。左手は掌を上に向け、膝の上に置かれています。衣紋の流れはしっかりとし、衣端を左肩にから背中に垂らしています。左脚を上にして結跏趺坐し、踝から衣中にくるまれています。台座は後補されたものです。
体躯に比して頭部が大きく、目鼻立ちが浅く、柔和な表情をしている点や、胸元の肉付 きが厚く重厚で安定した姿は、平安時代前期の作風を伝えており、当該時期の金銅仏の遺例として大変貴重な資料です。
本来は、金銅製であったと思われますが、明らかにはなっていません。また、遍照院への来歴も明らかではありませんが、現在、遍照院を含め、光明寺に伝えられ保存されている文化財としては最古のものです。
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